ミツロウって何?

ミツロウの塊

完成したミツロウの塊

蜂の巣を精製した、食べる事もできるロウ

ミツロウ(ビーズワックス)とは、蜂の巣そのものを構成する素材で、蜂蜜を元にミツバチ自身が分泌する物質です。
花の蜜を蜂蜜に変える際に腹部にある蝋腺から分泌されるのですが、その量は蜂蜜10gに対して1gの分泌だそうです。量で言えば蜂蜜以上に貴重な物とも言えます。
ミツバチは、この分泌されたロウを口の中でガムのように噛み続け、唾液と混ぜ合わせながら六角形の巣へと成形していきます。

切り取ったムダ巣

切り取ったムダ巣

養蜂家は採蜜の際に蜜蓋や、巣の隙間にできたムダな部分を切り落とし、精製してミツロウの塊を作ります。ミツロウはロウとしては唯一食べられるロウで、ロウソクやワックスの他、医薬品や化粧品の原料としても利用されています。
蜂の巣を蜂蜜の入ったまま切ったコムハニーや、フランスのお菓子でミツロウを塗って焼きあげるカヌレというお菓子もありますが、食べられると言っても甘味はありませんし、単体で食べても美味しい物ではありません。

ミツロウの精製

精製する前のミツロウには蜂蜜や花粉、プロポリスや花粉など様々な不純物が含まれています。これらを取り除く為に、水を加えて火にかけます。ロウが全て溶けたら布や金網で濾し、大きなゴミを取り除きます。

後は冷えてロウが固まるまでの間に比重の違いにより水・不純物・ロウの層に分離します。必要に応じてこの手順を繰り返すと黄色いミツロウの塊が出来上がります。
個人養蜂家が販売しているミツロウの多くは、この状態で販売されています。

  • 精製前

    精製前の蜂の巣

  • 濾過

    金網で濾し、大まかな不純物を取り除きます。

  • 固まったミツロウ

    そのまま一晩置くと固まります。
    一度目の濾過なので、まだまだ不純物が残っています。

  • 分離

    ロウは水に浮きます。
    水とロウの間に不純物の層ができるので取り除きます。

  • 完成

    何度か同じ工程を繰り返し、ミツロウの塊の完成です。


ミツロウの注意点

ミツロウは医薬品や化粧品に使われていると書きましたが、上記の簡易精製では目に見えないほどの不純物まで取り除く事はできません。人体への刺激物質が含まれる事も考えられますし、医薬品用途としての検査などは受けていない物がほとんどです。
そういった物は比較的安価で手に入りますが、化粧品やハンドクリーム・リップクリームなど、直接人体に対して使用する事はお勧めできません。

当店のミツロウは分析用濾紙にて一滴ずつ時間をかけて濾過しておりますので、通常よりも濁りのないクリーンなミツロウになっています。ただし、これはキャンドルとして問題なく使用する為の措置ですので、やはり人体に対して使用する事はお勧め致しません。


晒し?未晒し?

晒しミツロウ・未晒しミツロウという物があります。
ミツロウは紫外線に弱く、日光はもとより蛍光灯の明かりでも退色・色あせが発生します。ミツロウの元々の色は鮮やかな黄色ですが、天日に晒す事で白色に近づきます。
(ミツロウには花粉やプロポリスの成分も含まれる為、色には個体差があります)

色を抜く為に天日に晒してあるのが晒しミツロウ。天日に当てず、黄色いままの物を未晒しミツロウといいますが、薬品などで脱色する場合もあります。


ミツロウでキャンドル作り

未晒しミツロウでキャンドルを作ると、独特な風合いを持ったキャンドルが出来上がります。
赤味がかった炎と琥珀色のロウは何とも言えない落ち着いた空間を作り出します。
詳しくは「ハニーキャンドル」「ミツロウキャンドルの作り方」をご覧下さい。